6月30日に修正国際基準(JMIS)が企業会計基準委員会から公表されました。

修正国際基準は、2016年3月31日以後終了する連結会計年度に係る連結財務諸表から
適用することができます。

ピュアIFRSとの大きな相違点としては、「のれんの会計処理」と「その他の包括利益の
会計処理」の2点が挙げられます。

特に、修正国際基準では「のれんの会計処理」について、IFRS3号からの修正として、
のれんは、耐用年数にわたって、定額法その他の合理的な方法により規則的に
償却しなければならない
」として、のれんを規則的に償却する旨が記載されています。

つまり、IFRSを任意適用する企業が増加する一方で、日本の学者が考える理論的な
会計処理の観点からどうしてものれんの規則的な償却だけは譲れない、という部分での
落とし所が、この修正国際基準ということなのでしょう。

とはいえ、これで日本基準と米国基準の採用に加えて、IFRSの任意適用が可能な状況で、
さらに今後は修正国際基準の採用もできることになりました。

これだけ会計基準が混在すると、同業他社と業績を比較することも容易ではありませんね。

私もIFRS導入支援を10社以上行なっていますが、実際の現場で思うことは、

「新しい基準を加えて選択肢を増やしても、経理担当者はまず相違点を理解するのに
時間がかかる。結局、自社でどの基準を採用するのか、今後IFRSを採用するのか、など
悩みが増えるだけで前に進めない。むしろ、IFRSを強制適用として適用時期を決めた方が
現場の担当者も覚悟を決めて、迷いなくプロジェクトを進められる」

ということです。

経理担当者の混乱を排除するとともに、企業間の業績比較可能性を確保するために
いま優先すべきは、「新しい基準の作成」よりも、むしろ、「基準の絞り込みとIFRS強制
適用時期の検討
」ではないかと思います。